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お引越ししてきました

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襲来!黒い三連星!

ゴキブリが自分に向かって飛んできた経験ってある?「はい18.1%:とにかく逃げた」 
という、mixiでのニュースがあったので思い出した話です。

おぞましい~~~~!!!!思い出される数々! 
いや、多すぎてあれもこれもって感じです(><)
今は相棒がそこだけは頼りないので私が成敗してます。 

うーん、そう考えると慣れてきちゃったのは17歳離れた弟が生まれたぐらいだなぁ。
あれから逞しくなった私。 


というわけで、私が今までで一番驚いた+恐怖を感じた時の話し……。

※ ここからは苦手な方はお控えください……。 

この手の経験で一番怖かったのは、たぶん黒い三連星(笑) 

あれは忘れもしない、まだ田無に住んでいた頃だ。
次女が小学校に入る前ぐらいの事。 

最上階であった我家は4Fという高さと、周りには同じぐらいの建物がない開けた場所にあったので、網戸の付いていない都営住宅の夏場は、窓全開+玄関全開にすると風通しが良くて涼しかったのを覚えている。 

他の住民も居たが、私の両隣と同級生の家以外は後輩のお家の会社状態になっていたので夜は人が居ないし、ご年配ばかりで夜の外出はない。
来客も少ない事から大胆にも全開にしていた。 


そんなある日── 

いつもの様に全開にして、この日は珍しく全員そろって早めの夕飯にありついていた。 
電車の運転士であった父も、この日は日勤で帰宅。
母も早く帰宅していたからだ。 

時折強い風が通り抜けていた。
ご飯の香りも漂い、巨人戦が流れるリビングに全員が集まり始めていた。 

父が定位置に座り、弟達は意味もなくうろうろしている。 

まもなくご飯が出そろうという時だった。
母に言われて冷蔵庫からドレッシングやらを取り出そうと、冷蔵庫側に立った時だ。 

次女が居たので、ちょっとどけて開けようとしたら、テーブル上空を黒い物がブオォン!!と音を立てて通り抜けた。 
「うおっ!」 

父が驚いて見上げた先には、白い食器棚に張り付いたマッシュが!! 
すぐさま応戦に入ろうとしたが、珍しくビームサーベルが近くになく、それを取りに父が立ち上がると、殺気を感じたマッシュが飛び上がる。 
その先は私達の真上で、難なく冷蔵庫横の壁に張り付いた。 

凍り付く子供達を差し置いて、奴はレーダー(触覚)を活発に動かしながらこちらの手を探っている様だ。 
隣りの寝室から覗き込む弟と三女。 
ご飯に飛びつくなと願う母。 

そしてビームサーベルを出力中の父。 
だが奴は全てを無視し、ジャンプして私目がけてやってきた。
私は対峙していた体を冷蔵庫につけるようにしてマッシュを交わすと、次女の悲鳴が響いた。 

奴は真っ赤なスカートに張り付き、次女は必死に体を捻りながら逃げるマッシュを目で追っていた。 
パニックを起こした次女と連鎖して、下の二人も寝室へと逃げる。
私は次女のスカートの裾を持って、マッシュを払い落してすぐに寝室に向かおうとした。 

だが新手がやってきていた。今度は玄関から挟み撃ちをする形で、オルテガがやってきていたのだ。 
オルテガは「ただいま!」と言わんばかりに、その黒い羽をはばたかせながら、綺麗に玄関の真ん中を通って、テーブルの上に山積みにされた手紙類の上に着地を決めた。 

寝室に逃げ込んだ子供達が見守る中、父はゆっくりとダイニングテーブルの横を通り抜けて、フローリングを滑るように這っていたマッシュをいとも簡単に撃破すると、今度はオルテガの撃破に向かった。 
だが、山積みにされた一番上の物は汚すわけにはいかないものであったがために、父は戦略を考えていた。

ジェットストリームは阻止した。
しかし、反撃があるかもしれない。 

そう考えていたかは解らないが、テーブルに置かれた一部のおかずが危険であることは間違いはない。 

しかし、住人にとって不運にもオルテガが動いたせいか、積み上げられていた山が崩れ、奴は再び飛び上がったのだ。 
煌々と照らされる照明の傘に飛び移り、今度は埃も考慮して戦わなければならない。
全員が息を呑んでオレンジ色の光の先に居るオルテガを見つめた。 

そして、オルテガを突いて床に落とし隙をついた父は、オルテガを撃破することができた。 
誰もが安堵の溜息を零し、再び風の音とと野球中継の音声が耳に入るようになると何事もなかったように夕食がテーブルに並べられたのだ。 

温かい出来立てのご飯達。 

まだまだ返せる巨人戦。 
何事もなかったように夕食を頬張り始めた。 

この時の私はまだ幼くて知らなかった……。 
今思えば、彼らにも復讐をすると言う感情があったのかもしれない。 
談笑しながらマッシュとオルテガが来た原因を考えていたのだが、4Fで飛んでくると言うのはなかなか珍しく、匂いに誘われてきたのかもしれないと気にせずに全開にしたままだった。 

だが、すでにどこからか様子を伺っていたのかもしれない。 
先手の二人と間を開けて、私達家族が隙を見せるのを見計らって奇襲することを。 
遠くで聞こえたモノアイ音を聞き逃していた。

それよりも、巨人の誰かがホームランを打った方が大きく聞こえていたからだ。 

そして、その巨人が移るテレビの横の窓から再び黒い機体が超高速でテーブルに襲来する。 

ガイアだ――

再び響き渡る子供達の悲鳴。
それを眺めるように旋回しながら着陸地点を探しているようだった。 

ご飯を放置し、まだ子供用椅子に座る三女を置いて寝室へと逃げる子供達。 

なんとも言えない恐怖が頭上から降り注ぐ。 

父はビームサーベルを手に取ると、物置の扉に張り付いたガイアを呆気なく撃破した。 
恐るべし黒い三連星。 

何かを死守しながら戦うのは大変であった。
一部のサラダの汚染と、山が一つ消えた被害に怯えたこの日を
私の脳裏に一生記憶されているだろう。 
きっと、これ以上の出来事はたぶん起きないであろう。
いや、二度と繰り返されてはならない。


Fin. 

※決してガノタではございません(笑) 
そして、本当にあった恐怖です(笑)
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